新型コロナウイルス

WHO、新型コロナの「パンデミック」解除を宣言 死者これまでに2000万人

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5日、2020年に始まった新型コロナウイルスの「パンデミック(世界的大流行)」のステータスを解除したと発表した。また、新型コロナによってこれまでに少なくとも2000万人が死亡したとの見方を示した。
この記事をSputnikで読む
テドロス事務局長は次のように述べている。

「WHOの専門家委員会は、COVID-19による国際的な公衆衛生における緊急事態のステータスの解除を提案した。私はこの勧告を受け、パンデミックの終わりを宣言した」

テドロス事務局長によると、これまでに公式に報告された新型コロナの死者数は700万人。だが、実際の数はもっと多いといい、その数は少なくとも2000万人に達するという。
新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの新菌株「Arcturus」とは? 世界は対抗できるか
人類は歴史上、これまでに幾度となく伝染病の流行に直面してきた。ここでは代表的なものをいくつか紹介する。

黒死病(1346~1353年)

14世紀にヨーロッパを中心に感染が広まったペストのこと。感染者は皮膚が黒くなって死に至ることから、黒死病として恐れられた。最大で2億人が死亡したといわれ、これは当時の地域人口の約6割にあたるという。

コレラ大流行(19世紀)

19世紀のコレラ流行は、約100年にわたった。世界的な大きな感染の波は1816~1826年、1829~1851年、1852~1860年の3回(様々な説がある)とされており、数百~数千万の命を奪ったとされている。当時の日本も幾度も流行に見舞われ、江戸や大坂、長崎などで多数の死者が出た。1862年には伝説の囲碁棋士・本因坊秀策もコレラで命を落としている。

スペインかぜ(1918~1920年)

H1N1亜型インフルエンザの通称。新型コロナウイルスとしばしば比較される。インフルエンザで最も多くの感染者、死者を出したことで知られる。死者は1億人、当時の世界人口の約5パーセントに上った。感染者数は約5億人に上ったとされる。

HIV(1980年代~現在)

後天性免疫不全症候群 (エイズ)を引き起こすヒト免疫不全ウイルス(HIV)。1980年代に発見されたものの、これまで有効な治療薬やワクチンの開発には至っていない。抗レトロウイルス療法で病気の進行を遅らせることはできる。これまでにHIV、エイズによって亡くなった人は3500万人にのぼるとされている。
コメント