テドロス事務局長は次のように述べている。
「WHOの専門家委員会は、COVID-19による国際的な公衆衛生における緊急事態のステータスの解除を提案した。私はこの勧告を受け、パンデミックの終わりを宣言した」
テドロス事務局長によると、これまでに公式に報告された新型コロナの死者数は700万人。だが、実際の数はもっと多いといい、その数は少なくとも2000万人に達するという。
人類は歴史上、これまでに幾度となく伝染病の流行に直面してきた。ここでは代表的なものをいくつか紹介する。
黒死病(1346~1353年)
14世紀にヨーロッパを中心に感染が広まったペストのこと。感染者は皮膚が黒くなって死に至ることから、黒死病として恐れられた。最大で2億人が死亡したといわれ、これは当時の地域人口の約6割にあたるという。
コレラ大流行(19世紀)
スペインかぜ(1918~1920年)
H1N1亜型インフルエンザの通称。新型コロナウイルスとしばしば比較される。インフルエンザで最も多くの感染者、死者を出したことで知られる。死者は1億人、当時の世界人口の約5パーセントに上った。感染者数は約5億人に上ったとされる。
HIV(1980年代~現在)
後天性免疫不全症候群 (エイズ)を引き起こすヒト免疫不全ウイルス(HIV)。1980年代に発見されたものの、これまで有効な治療薬やワクチンの開発には至っていない。抗レトロウイルス療法で病気の進行を遅らせることはできる。これまでにHIV、エイズによって亡くなった人は3500万人にのぼるとされている。