認知症は高齢者に多くみられる病気で、認知機能が低下する。その結果、思考力が低下するだけでなく、記憶力も著しく低下する。そのため薬、携帯電話、メガネなどの必需品をどこに置いたか忘れてしまうことがよくある。認知障害により、探しているものになかなか気づかなかったり、それを認識できなかったり、または非効率な方法で探している場合がある。カナダの研究チームは、コンパニオンロボットが認知症の人たちの役に立つことができると考えた。
研究チームは、ものを見つける手助けをするようにプログラミングした「Fetch」という名前のコンパニオンロボットを開発した。プログラムのベースになっているのは、ある物体と他の物体を区別できるようにするパターン認識アルゴリズム。「Fetch」は、カメラを使って周囲の状況を認識する。人工知能(AI)が搭載されており、その視野内で起こっている事象をすべてしっかり記憶し、ビデオに記録する。なくしたものを探す場合、ユーザーはグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を利用してして見つけたいものを指定する。するとロボットはすべてのビデオを調べて、この探しているアイテムを最後にいつどこで記録したかを明らかにする。
研究チームは現在、最初に健康なボランティアを対象に、次に認知症患者を対象とした「Fetch」の試験を開始している。
スプートニク通信は先に、ロシア製の警官型ロボットがアラブ首長国連邦のアブダビで実施された試行期間を成功裏に終えたと報じた。
関連ニュース