また、ベルゴロド州襲撃の際に米国製の軍事装備品を使用していたという報告が出ているが、米国政府と軍関係者は、そういった兵器を使用してウクライナがロシア領土を攻撃することを黙認しているように見える。しかし、その一方で、米国は慎重な態度を取り始めている。
しかし、米政権はウクライナに供与する兵器は、ウクライナがロシア領内への攻撃に使用することはない、少なくとも想定していないと繰り返し主張しているが、軍事アナリストで退役ロシア海軍将校のワシリー・ダンディキン氏によれば、こうした主張には本質的に何の価値もない。
スプートニクの取材に応じたダンディキン氏は、この状況を「よくあるゲーム」だと指摘した。米国は、ウクライナが米国から供与された兵器を特定の方法で使用することを公に禁止しているが、実際にはウクライナ政府がこの兵器でやりたい放題することを許している。
同氏は、ウクライナ政府によるロシア領への攻撃と、ウクライナの武装勢力がベルゴロド州に襲撃したことに関して、「最初は多連装ロケット砲(MLRS)による攻撃、次に長距離砲による攻撃と迫撃砲による攻撃、そして今はこの(凶悪犯)がやってきた」と述べている。
米国は以前、具体的には2022年2月24日まで、ウクライナは東欧で最も腐敗した国だと表現していたにもかかわらず、大量の武器を提供し続けることに満足しているようだとダンディキン氏は指摘している。
こういった兵器の輸送は、米国の軍産複合体に莫大な利益をもたらすという事実を考慮すると、米国政府は、たとえそれが小型兵器や携帯型対戦車ミサイル、対空ミサイル発射装置であったとしても「兵器輸送を続ける」ことに満足しているようだ。同氏は、当初はウクライナ向けだった兵器が中東で出現し始め、最終的には欧州の他の場所にも出現する可能性があると指摘している。
また同氏は、ベルゴロド州への急襲は、2014年以降ウクライナ政府がドンバスで行った残虐行為と同様、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対してロシア人を殺すための「ライセンス」が発行されたという事実を浮き彫りにしているとみている。
ダンディキン氏は、「そしてすべての事柄が許され、どこからも(質問が)出てこない。せいぜい、国連がいかに懸念しているかを表明し、すべての人に平和を築くよう呼びかけるだけだ」と述べている。
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