ノルウェーでは毎年およそ300人の女性が子宮頸がんにかかっており、その多くが30代から40代。他のスカンジナビア諸国では、子宮頸がんの発症数がはるかに低い。ノルウェーの研究チームによると、近隣諸国で子宮頸がんになる人が少ないのは、これらの国が一定の期間にわたって住民にHPVワクチン接種を提供してきたからだとの見方を示している。NRKが報じた。現在、子宮頸がんの原因の70%を占める2タイプのウイルス感染を防ぐワクチン「サーバリックス(Cervarix)」の接種が12歳以上の男女に奨励されている。またサーバリックスは、さらに3タイプのウイルスに対しても交差予防効果があるという。
一方、ノルウェーの腫瘍研究チームは、HPVの感染を予防するのためのワクチン製造分野で研究を行い、同僚の試作を改善し、より効果的な広域スペクトルワクチン「ガーダシル9(Gardasil9)」をつくった。このワクチンは、子宮頸がんの原因の90%を占める9タイプのウイルスの感染を予防するという。また研究チームは、ガーダシル9の量産化が、子宮頸がんの包括的な予防の第一歩になると考えている。そして、2つ目の ステップは住民への大規模摂取、3つ目のステップは、自宅検査へのフリーアクセスを含む、市民がしかるべき検査を受けられる可能性の拡大だという。
スプートニク通信は先に、オーストラリアの医学チームが肺ガン治療のための新たなタンパク質を発見したと報じた。
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