露カスペルスキー社、同社従業員のApple端末へのサイバー攻撃を発見

ロシアのコンピュータセキュリティ会社「カスペルスキー」は、Apple製のモバイル端末を用いた標的型サイバー攻撃を発見した。同社従業員の数十台のiPhoneがスパイウェアに感染した。このスパイウェアを駆除するための効果的な方法は今のところ見つかっていない。カスペルスキー社のエフゲニー・カスペルスキー最高経営責任者(CEO)が発表した。
この記事をSputnikで読む
同氏によると、同社の専門家らが、Apple製モバイル端末を用いた極めて複雑でプロフェッショナルな標的型サイバー攻撃を発見した。攻撃の目的は、カスペルスキー社の従業員(経営陣と中間管理職の両方)のiPhoneにスパイウェアのモジュールをひそかに入れることだった。
米国はiPhoneを利用してロシア人外交官を監視=ロシア保安庁 
スパイウェアは「Triangulation」と名付けられた。なお、カスペルスキー氏は、同社は今回のオペレーションの主な標的ではなかったとの確信を示した。
「今回の攻撃は、感染したデバイスのiOSアップデートをブロックするという特性があるため、我われはユーザーデータを失わずにスパイウェアを駆除する効果的な方法をまだ見つけることができずにいる」
攻撃そのものは、ウイルスに感染させる添付ファイル付きのiMessageの隠しメッセージを使って実行されている。ファイルのダウンロード後にスパイウェアがひそかにインストールされ、個人情報がリモートサーバーに秘密裏に送信される。そこには音声データ、インスタントメッセンジャーの写真、位置情報やその他の行動などが含まれる可能性がある。
関連ニュース
アップルとグーグル、「AirTag」の防犯システムを開発へ 「ストーカーツール」の汚名返上なるか
アップル元従業員、請求書改ざんなど同社に約2億5千万円の損害
コメント