トボルニン氏は長期にわたり、中立国を旨としてきたスイスが今、中立性を放棄しただけでなく、EUの対露制裁に参加し、さらに独自に制裁を課したと指摘している。
トボルニン氏は、スイスはこの「二刀流」のためにウクライナへの武器の再輸出はまだ許可されていないものの、修正案は承認される可能性は高いとみている。
「再輸出 はスイスの国の財政には好都合だ。武器販売による収益で多額の金が入ってくる。軍産複合体関連の欧米の企業の多くは、生産販売を拡大できるため、武力紛争に前向きな姿勢を示している」
トボルニン氏は、スイスでは、軍産複合体の推進を望む国家と、他を犠牲にした軍事予算の増額を嫌う市民との間で利害が衝突していると指摘している。
「この2つ傾向は相反する。今のところ『平和主義的』な傾向が『軍国主義的』な傾向に勝っているとは思えない。おおよその均衡はあるものの、やはり、ウクライナへの武器供給継続に賛成する側が多少勝っている」
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