労働力増加のための資源が枯渇している。大規模な改革がなければ、ドイツの労働市場は急激に縮小し、経済成長を損ない、インフレ圧力が高まり、製造業に深刻な問題を引き起こすだろう。10年以内に、退職するドイツ人の代わりに大量の移民、少なくとも年間40万人の新規労働者が流入しなければ、労働可能な人口は7%、つまり300万人も減少すると研究チームは警告している。
ブルームバーグ報道によると、労働者の生産性が向上したとしても、年間生産高が1%以上増加することはない。つまりは、新しい労働者獲得の必要性を避けて通ることはできない。ドイツ政府は有資格者、熟練した労働者の確保に全力を尽くすと約束しているが、中央ヨーロッパや東ヨーロッパの生活水準がドイツに近づいているため、これらの地域からの移民の波は減速しつつある。ドイツは現在、インド、フィリピン、インドネシア、ラテンアメリカからの労働者に頼らざるを得ない。研究者らは、年金生活者も再び労働力とみなすべきだと述べている。現在、ドイツで働く高齢者の割合は9%以下であるのに対し、アメリカでは20%、日本では25%にものぼる。しかし、定年退職後に働きに出ようとするドイツ人は少ない、とブルームバーグは指摘している。
また、この研究機関は、ドイツ経済が抱えるもう一つの問題として、2023年のドイツのGDPが2四半期連続で減少していることを挙げている。理由は、ロシア産燃料の購入拒否と代替の燃料供給源がないことによる電気料金の高騰だ。ドイツが抱える問題は蓄積されていくばかりだ。経済を安定させようと、政府はすでにエネルギーを多く消費する産業分野の電気料金を割引することを約束している。しかし、ブルームバーグが指摘する通り、これはドイツ国民の財布を直撃する。政府の誤った政策のために、少なくとも300億ユーロ(4兆5千億円)を国民が負担しなければならないのである。
スプートニクはこれより前、IMFによると、ロシアの2022年の一人当たりGDPは制裁にもかかわらず15000ドルを超え、2013年の過去最高水準に近づくと報じた。
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