グン氏は、ドルを基盤とした世界経済システムはすでに「ひび割れ」を起こしており、特にそれを促した一因は欧米の制裁にあるとの見方を示している。
「重要な要因は、米国と西側諸国がロシア、イラン、ベネズエラに対して行った制裁です。これらはすべて大国で、大きな石油輸出国です...。ロシアの特別軍事作戦開始後、米国が私有財産を没収しようとしたことも大きな役割を果たしました」
例えば、中国はこのような状況下で他国との通貨スワップ協定の締結に積極的だ。グン氏は、特に象徴的な意味を持つのがサウジアラビアとの協定で、事実上「ペトロ人民元」の端緒を開いたと強調する。
「現在、多くの国が貿易決済でドルを使うのを止めようとしています。例えば、マレーシアとインドネシアがこの問題を検討しており、これらの国の首相はASEANでこの問題を提起しました。BRICS内でもドルを他の通貨に置き換えるという話が出ていて、ブラジルがこの議題を強く押し出しています」
6月14日から17日、サンクトペテルブルクで「SPIEF(サンクトペテルブルク国際経済フォーラム)2023」が開催され、130国からの参加者らは転換しつつある世界経済を討議している。その模様はスプートニクのライブでご覧いただけます。
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