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中国 国内初のトリウム核燃料サイクルの稼働へ

中国の国家核安全局は国内初のトリウム核燃料サイクルの使用を許可した。サウスチャイナモーニングポストが報じた。
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2メガワットのトリウム溶融塩原子炉があるのはゴビ砂漠の中でも甘粛省 武威市に属す部分。原子炉は中国科学院上海応用物理研究所によって運営されている。
中国国家核安全局が6月7日に発行した許可証によって上海研究所は原子炉を10年間稼働させることができる。サウスチャイナモーニングポストの推定では、中国には2万年分の電気、熱供給を賄えるだけのトリウムが埋蔵されている。
トリウム溶融塩原子炉を砂漠地帯に建設する決定は、冷却に水が不要というトリウム原子炉の最大の特徴に起因している。熱伝導媒体である溶融塩が炉心への燃料供給と炉心からの使用済み燃料の除去の両方を行う。
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サウスチャイナモーニングポストによると、事故が起きてもトリウム原子炉は冷却するだけで、爆発や放射性物質の飛散は起きない。溶解塩は最高で約450℃まで加熱される。それがサーマルサーキットを通りながら徐々に移動して、水に熱を放出し、それが蒸気となってタービンを回す仕組み。この際に水は放射性物質には一切触れない。
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