地球規模での地震活動と宇宙線の強度の変化との間に一定の統計的な相関関係があることはこれまですでに専門家の間で認められてきた。このファクターはより正確な自然災害の予知に役立つと期待されている。
今回の研究では、CREDOはプロジェクトの2つの観測所であるニュートロンモニター(過去50年間データ収集)とピエール・オージェ観測所(2005年以降収集)における宇宙線強度に関するデータを分析した。これらの観測所は赤道を境に両側に位置し、異なる検出方法を用いているため、より質の高い分析ができる。CREDOは太陽の活動や地球の地震活動の変化についても調べた。
統計解析の結果、調査期間の間、二次宇宙線の強度の変化とマグニチュード4以上の全ての地震の合計との間には明確な関係があったことがわかった。ただし、この関係は、宇宙線データを地震データより15日先にずらした場合にのみ成り立つ。これに基づいて、地震の発生時期を予測することができるが、この方法が地震発生の時間の特定に役立つかどうかは現段階ではまだ分からない。
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