ロシアでの武装反乱に対する国際社会の反応について=ラブロフ露外相

ロシアのラブロフ外相は26日、RTのインタビューで、ロシアで24日に発生した同国の民間軍事会社「ワグネル」を率いるプリゴジン代表とその部隊の武装反乱に対する国際社会の反応についてコメントしたほか、出来事に対する米国のアプローチの特徴について語った。
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6月24日の出来事に対する各国の反応

ラブロフ外相は、プーチン大統領が多くの国の指導者から支持と連帯、また状況が抑制されることへの確信を表明する電話を受けたことに言及した。
またラブロフ外相はRTのインタビューで、民間軍事会社「ワグネル」をめぐる状況はロシアとアフリカ諸国との関係に影響を及ぼさなかったと強調した。ワグネルはアフリカ諸国(中央アフリカとマリ)でテロ対策のために活動していたが、フランスなどの他の国はテロとの戦いを支援しなかった。ラブロフ外相は、2011年に西側諸国がリビアでカダフィ政権打倒の闘争を開始した後、犯罪組織が同地域に流れ込んだと指摘した。
マクロン大統領は、ロシアで起こっている出来事の中で分裂や政権および軍の弱さが露呈したとし、これらすべてがウクライナを全面的に支援する西側の行動を正当化していると述べた。ラブロフ外相はマクロン大統領の発言をめぐり、西側諸国がロシアに戦略的敗北を与えるという目的を追求しているという説を今一度裏付けていると指摘した。
ラブロフ外相はまた、ロシアで起こった出来事に関する米メディアの報道に目を通したことを明らかにした。同氏は、CNNによると、米国の情報機関は反乱の準備が進められていることを事前に把握していたが、おそらく反乱の成功を期待して、それについて沈黙することを決めたと語った。
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「ワグネル」に対して予定していた制裁に関する米国の立場の変化

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは先に、米政府は「ワグネル」に対する新たな制裁を延期する予定だと報じた。一方の当事者と連帯しているという印象を与えたくないからだという。 ラブロフ外相はRTのインタビューで、これはアプローチが変わったのではなく、むしろ、米政府は確固とした立場をもっていないことや、同政府の偏見を証明していると指摘した。ラブロフ外相は、米政府がウクライナ危機との深いつながりをみせたのは一度だけではないと述べた。

「ミンスク合意に署名される直前、『アゾフ大隊』(ロシアではテロ組織として禁止されている)などの組織が米議会でテロリストのレッテルを貼られた。ウクライナ支援はこれらのテロ組織に拡大されるべきではないとされた。しかし、これはすでに忘れられた。このアゾフはずいぶん昔に名誉が回復された。ところで、『上司』に続いて日本政府はアゾフ大隊を過激派組織のリストから削除した。すべてが西側がそれに基づいて生活し、他の国々にもそうするよう望んでいる規則に従っている。これらの規則は、国際法とも西側諸国を含むいかなる国の法律とも何の共通点もない」

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都合のいいクーデターに対する米国の反応の二重性

米国は一連の出来事を受け、核兵器の今後の運命について懸念を表明し、自らは武装反乱には関係がなく、これはロシアの内政問題だと力説したと、ラブロフ外相は強調。一方で、米国は同じような状況が他国で起こった場合、誰が政権の座にあって、誰が反乱を起こそうとしているかによって異なる反応をしていると指摘した。

「例として2014年のキエフのマイダンがある。これは非武装の法執行機関に対する挑発と法的な大統領に対する国家転覆だった。この国家転覆の直前、EUの仲介で(編注:ヤヌコービッチ政権と反体制派)和平調停が成立したときだ。米国は欧州の同盟国のようにこの反乱への抗議をすることはなかった。だが、その年に起こったアフリカのガンビアでのクーデター未遂があったときは、反逆者たちが武器をとったと知られるやいなや、米国務省は、憲法違反の手段によって権力を握った勢力を決して承認しないと表明した」

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