オブライエン氏によると、ロシアの空軍はより大規模な空軍で、航空機は技術的にウクライナの保有する軍機よりも優れている。また、ロシアは情報収集や敵に対して直接行動をとるために多数の無人機を使うことができる。さらに、Ka-52などのロシアのヘリコプターは、ウクライナの装甲車両の破壊において優れた実績を出している。
オブライエン氏は「ウクライナ軍は非常に多方面でロシアのさまざまな火力防御に直面しているため、ウクライナ軍の進軍は今のところ非常に控えめだ」と締めくくっている。
ロシアの防御力
ロシア国防省によると、ウクライナ軍の反転攻勢は6月4日、ドネツク南部、ザポロジエ、アルチョーモフスク方面で開始された。ウクライナ軍は期待された戦略的成果を未だに収めることができずにいる。西側の多くのアナリストは、それはまさにロシア軍が防衛線をしかるべく構築したからだと考えている。
独外交政策協会のクリスチャン・ミョーリング研究部長と、同協会の安全保障・国防の専門家アンドラシュ・ラッツ氏は独テレビ局ZDFからの取材に対し、反撃するウクライナにとって「不愉快なサプライズ」となった3つの要因について語った。両氏はこの3つの要因として、ロシアの電子戦、遠隔地雷の効果的な使用、部隊の再編成を挙げた。
エストニアの元情報局長ライネル・サックス氏も同様の見解を示した。同氏は、ウクライナはロシアの防御線を3か所で突破しようとしたが、目標を達成できなかったと語った。
関連記事