「欧州の株式ファンドはすでに16週間連続して投資の流出に悩まされている。この結果、270億ドルの資金がすでに引き出されている」ムシカ評論員はこう指摘している。
ムシカ氏の指摘によれば、欧州からの資金流出は先週だけで46億ドル(6639億円)にのぼっている。
考えうる原因
マイケル・ミシック氏によると、この状況は投資家が米国のファンドを好むようになったことで説明できるという。
しかし、プレハノフ記念ロシア経済大学金融高等学院のコンスタンチン・オルドフ校長はレンタ・ルからの取材に対し、投資家が欧州のファンドから資金の引き揚げを開始し始めたのは、欧州の経済状況が不安定だからだとの見解を示している。
「誰もが世界的な危機に備えている。従来の金融商品はリスクが高すぎる。しかし同時に、この市場の規模は大きすぎるため、そう簡単にオルタナティブ投資と入れ替えることはできない」
何十億ドルもの資金が流出しているにもかかわらず、この状況が投資ポートフォリオを大きく変えることはない、と彼は言う。結局のところ、起きていることは投機的で短期的なものだ。したがって、すべてのリスクを計算した後に資金が戻ってくる可能性が高い。
オルドフ校長は、数十億ドルの資金が流出しても状況は投資ポートフォリオを大きく変えることはできないとし、起きていることはすべて短期の投機的性格を持つため、全てのリスク算出がすんだ後は、資金はおそらく元の場所に戻るとの見方を示している。
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