厦門大学のリン・カオ氏が率いる科学者たちは、水産物の生産における人為的影響を調査した。科学者らは気候(温暖化、海面上昇など)から化学物質(水銀、残留性有機汚染物質、農薬、抗生物質)までの17の主な要因を特定した。
その結果、世界の水産物生産の90%以上が人為的な環境変化によって危機に瀕していることが分かった。ただしその主要な要因は国によって異なる。
例えば、キプロスの養殖業は水中に抗生物質が混入することによる被害が最も大きく、カリブ海のトリニダード・トバゴ共和国の漁業は海中の高濃度の水銀によって脅かされている。
世界で最も脆弱な水産物生産は温暖化、海水の酸性化、水銀の侵入に影響を受けている漁業である。しかし著者らは、最も持続可能な生産として海藻養殖を挙げている。海藻は気候変動に適応することができ、沿岸部でプランテーションを行えば、沿岸生態系への影響を緩和することさえできる。
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