法務委員会は2月、フェイスブックなどを運営するメタ社やグーグルやユーチューブの親会社であるアルファベット社に対し、FBIがSNS上で検閲を行っていた可能性について調査していた。今回の報告書もこれをもとに作成された。
報告書では、ウクライナ保安庁がFBIに対して「ロシアの偽情報を拡散している」とするアカウントのリストを送り、FBIがそれを各SNSの運営会社に渡したと指摘されている。また、FBIは各社にアカウントの削除を明確に求めてはいないが、「適切な処置をとる」よう圧力をかけたという。
だが、このリストには米国務省の認証済みアカウントや、米国のジャーナリストのアカウントも含まれていた。CNNは次のように伝えている。
「ウクライナの主要諜報機関『ウクライナ保安庁』が、ロシアの偽情報を拡散していると警告したSNSアカウントについて、FBIが適切に検証しなかった疑いがある」
法務委員会は、政府機関による言論の自由への不当な干渉があったとして、報告書を利用する考えだ。今週中にもFBIのクリストファー・レイ長官が議会の公聴会に出席し、説明する予定となっている。
米当局はオルタナティブな見解にますます寛容さを失っている。以前、「選挙妨害」を行ったとして米当局に告発されたアレクサンドル・イオノフ氏は、スプートニクに対し、米国では体制と異なる見解を表した場合、実際に禁固刑が科せられる恐れがあると語っている。
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