【まとめ】日本、ウクライナへ非殺傷性の軍備供与 岸田首相、NATO事務総長と会談

北大西洋条約機構(NATO)の首脳サミットに出席するためリトアニアを訪問中の日本の岸田文雄首相は12日、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長と会談した。日・NATO間の新たな協力内容を定めた文書がまとめられたほか、協働してウクライナへの非殺傷性の軍事装備品の供与を進めることで一致した。
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日・NATO首脳会談

日本外務省などによると、会談ではNATOと日本の向こう4年間の協力の枠組みを定めた「日・NATO国別適合パートナーシップ計画」がまとめられた。これまでの協力枠組みでは9分野だったのに対し、今回は宇宙分野や人工知能(AI)、量子技術を用いた新興破壊技術への対応などを加えた16分野に拡大された。

16の協力分野

1.
サイバー防衛
2.
戦略的コミュニケーション
3.
新興破壊技術(AI、量子等)
4.
宇宙安全保障
5.
気候変動と安全保障
6.
海洋安全保障
7.
軍備管理、軍縮・不拡散
8.
対話・協議
9.
危機管理
10.
科学・技術
11.
相互運用性のための実務的協力
12.
相互運用性のための能力開発
13.
強靱性・即応準備
14.
広報外交
15.
女性・平和・安全保障
16.
人間の安全保障
また、毎日新聞などによると、岸田首相は日本がNATO信託基金に拠出した3000万ドル(41億円)を活用し、対無人航空機(ドローン)検知システムなどの殺傷性のない軍事装備の供与を進めていくと明かした。
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日韓首脳会談

岸田首相は、同じくリトアニアを訪問中の韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領とも会談。両者は主に次の点で一致した
日韓関係の改善を両国国民が実感できるよう更に取組を進めていく
東京電力福島第一原子力発電所から出る処理水の海洋放出について、国際原子力機関(IAEA)の報告書を踏まえて岸田首相が安全性を説明。日韓は引き続き緊密に意思疎通していく
12日の北朝鮮による弾道ミサイル発射を非難し、日米韓3カ国の連携の重要性を強調
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