北朝鮮のICBM、過去最長の74分間飛翔=防衛省

© 写真 : KCNA過去の北朝鮮のミサイル実験
過去の北朝鮮のミサイル実験 - Sputnik 日本, 1920, 12.07.2023
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北朝鮮は12日午前、ICBM級弾道ミサイル(大陸間弾道弾)を日本海に向けて発射した。飛翔時間は過去最高の74分間にのぼった。日本の各メディアが防衛省の発表として伝えている。隣国の日本、韓国の首脳は北大西洋条約機構(NATO)サミットへの出席のためリトアニアを訪問中で、アジア太平洋地域に影響力を拡大しようとする同盟へのけん制の意図もありそうだ。
防衛省によると、12日午前9時59分ごろ、平壌近郊からICBM級ミサイル1発が日本海に向けて発射された。その後、74分間飛行し、午前11時13分ごろ、北海道奥尻島から西に約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。飛翔距離は約1000キロ、最高高度は約6000キロとみられている。
© 写真 : 日本防衛省公式サイト防衛省が発表したミサイル飛翔のルート
防衛省が発表したミサイル飛翔のルート - Sputnik 日本, 1920, 12.07.2023
防衛省が発表したミサイル飛翔のルート
NHKなどによると、北朝鮮によるICBM級ミサイルの発射は14回目。今年の弾道ミサイルなどの発射としては12回目だという。
また、韓国軍は今回の発射が「ロフテッド軌道」によるものだと発表した。ロフテッド軌道とは通常より角度を上げた発射方法。射程が短くなる代わりに高高度から落下することで着弾間際の速度が高速になり、迎撃を困難とすることを狙ったもの。一方、通常角度で発射した場合、飛距離が伸びる。北朝鮮のICBM級ミサイルは、通常角度で打ち上げれば射程が約15000キロに達し、米全土を射程に収めるとされる。
だが、大気圏内に再突入する際に長時間の高温に耐える必要があり、その熱に耐えられないと核弾頭が核兵器として機能しなくなってしまう。ロフテッド軌道では大気圏突入時の条件が通常とは異なるため、ミサイル開発の実験には適さないとの指摘もある。日米韓などの専門家の間では、北朝鮮は再突入の技術を確立していないため、米国本土まで届くICBMはまだ完成していないと考えるのが一般的となっている。
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