研究チームはこの新しい現象を「地下の気候変動」と呼んでおり、これはトンネル、地下駐車場、下水道などの都市の地下構造物からの熱によって引き起こされていると主張している。気温の上昇によって地盤の膨張、収縮、陥没、地割れが生じ、地表の建物が傾く。
研究チームは、無線温度センサのネットワークが収集したシカゴ・ループ地区のデータを3年間使用し、気温の上昇が地下環境に及ぼす影響を示す3Dコンピューターモデルを作成した。このモデルは、1951年から2051年までの100年間を網羅している。
研究チームは、2051年までにシカゴで複数の変化が起こることを発見した。建物が柔らかい粘土の上に建てられている場所は地面が収縮して8ミリ沈下し、基礎の下に硬い粘土、砂、石灰岩がある場所は12ミリ隆起するという。そして、変化は小規模だが、これは地上のインフラやその他のオペレーションに影響を及ぼすのに十分だと指摘している。
研究チームによると、研究結果は静かではあるが潜在的に危険な「都市の地下ヒートアイランドが土木構造物やインフラの性能に及ぼす影響」を物語っている。
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