犯人を特定したというサラ・バクス・ホートン氏の曾祖父は当時、捜査に参加していた。そのホートン氏が目星をつけたのが犯行が行われた地区に住んでいたハイアム・ハイアムスという男。ホートン氏はハイアムスの医療カルテに残された身体的特徴の記述が、当時の犯人の目撃証言と一致していることから確信に至ったと語っている。
殺人鬼を目撃した人達は年齢は30歳以上、片手は曲がらず、膝は曲がった状態だったため、歩行困難があり、身長は5フィート5インチから5フィート8インチ(165センチから173センチ)、肩幅は広く、がっちりした体格だったと証言している。
ハイアムスはてんかんとアルコール依存症を病み、妻や母親に襲い掛かっていたため、精神病院で治療を受けていた。連続殺人事件が起きた1888年、ハイアムスは35歳。カルテにはハイアムスの左腕は曲げることも伸ばすこともできず、歩行はふらつき、膝も曲がらないと書かれていた。伸長は5フィート7インチ(およそ170センチ)で保存されていた写真から、肩幅が広かったことがわかっている。
ホートン氏は、ハイアムスの病状の悪化は殺人事件が起きた時期と重なると指摘している。1888年末、ハイアムスは警察に拘束され、翌年に精神病院に収容されてから、1913年の死まで病院を出ることはなかった。
ホートン氏は、オックスフォード大学で教鞭を持つかたわら、20年以上にわたって警察でボランティアとして働いている。
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