この研究は、大地震の前に地殻のプレート同士が弱くこすれ合い、その揺れは地震計では感知できないがGPSセンサは記録できるという仮定に基づいている。研究チームは、マグニチュード7.0以上の地震90件の震源地に近い場所にあった3026のGPS観測局から取得したデータを分析した。
各GPS観測局は常時自動モードでその正確な位置を5分ごとに記録している。研究チームは、それぞれの地震が発生するまでの48時間のデータを調査し、GPS観測局があった場所の地殻プレート同士のこすれ合いの数や方向を調べ、一連の法則を発見した。
研究チームは、地震が発生する前の最後の23の観測点はプレート同士のこすれ合いがさらに加速したことを示し、最後の7つの観測点は48時間の中でその加速が最大であったことを発見した。したがって、地震が発生するまでの2時間の間に地殻の局所的な動きが著しく高まるため、少なくともこの間に地震の脅威を予測することが可能となる。
一方、現在のGPSセンサの精度では、地震を予測するために例えば3000カ所のデータが必要。研究チームは、地震を世界のある一点で記録するためには、既存の最高のものよりも100倍正確で、約0.1ミリの分解能で動きを記録できるGPSセンサが必要だと考えている。なお、研究チームによると、GP用の衛星数を大幅に増やすことによって、GPSシステムの精度を必要なレベルまで高めることも可能だという。
スプートニク通信は先に、科学者たちが地震と宇宙線の関連性を証明したと報じた。
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