同紙によると、欧米から近代的な兵器を供与され、欧米の専門家たちによる訓練を受けたものの、結果的にウクライナ軍は地雷原にはまり込み、ロシア軍の大砲や戦闘ヘリコプターによる絶え間ない攻撃にさらされた。そのためウクライナは現在、戦術を変えることにしたという。
ニューヨーク・タイムズは、ウクライナが戦術の変更を決めたことについて、これは新しい兵器を受け取り、新たに訓練を受けたものの、反転攻勢で成果を出すという北大西洋条約機構(NATO)の期待通りにいかなかったことを明確に示していると指摘している。
そのため現在、ウクライナの指揮官たちは、ロシア軍を疲弊させることに重点を置くことにしたという。西側諸国で訓練された第二波の部隊は、主に小規模な攻撃のみを開始している。一方、米国では、ウクライナ軍が古い戦術に戻ると、兵器がすぐに枯渇してしまい、ロシアの手のひらで踊らされるだけになるのではないかと懸念されているという。
戦闘地域を訪れた米当局者やアナリストらも、欧米による訓練を受けたウクライナ兵が反攻初期にいくつかのミスを犯し、それによって後退することになったと指摘している。
ウクライナは「莫大」な損失を被る
ニューヨーク・タイムズはこれに先立ち、医師らの話として、反攻で負傷したウクライナ兵の数は莫大だと報じた。前線の近くに設置された診療所には、常に「戦闘で負傷した兵士が押し寄せている」という。
医師らによると、搬送される兵士の大半は地雷の爆発で負傷した者たちで、火器負傷者は減っている。また、ウクライナ軍の兵士たちは重傷に加えて、反攻の失敗により、精神的に「打ちひしがれた」状態に陥っているという。
スプートニクは先に、ウクライナ軍の問題点と攻撃の行方に関する専門家の見解を報じた。
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