ミズーリ大学工学部のグォリャン・ファン学部長率いる研究チームは、固体材料の表面におけるエネルギー波を制御できる新しい合成材料を開発した。エネルギー波は、固体の表面を伝わる振動がどう拡散していくかの決め手になる。
ファン氏によると、従来の材料はx、y、z軸の3次元に限られていた。一方、同氏の研究チームは合成次元、つまり4Dで材料をつくっており、これによってエネルギー波の軌道を操作して、望む方向に向かわせることができるという。
地震のエネルギーの約90%は地表に沿って発生する。研究チームによると、まず、クッションに似た構造物をつくり、それをこの材料で覆ってから、建物と地面の間に設置すれば、地震による建物倒壊を防ぐのに役立つ可能性があるという。
研究チームの発見は、現段階では他の学者たちが必要に応じて使用および適応できる構成要素にすぎない。一方、研究の著者らは、この材料は土木工学で使用できる可能性があると指摘している。
地震から建物を守る新しい合成材料
© 写真 : Guoliang Huang/University of Missouri
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