ウォールストリートジャーナルは、特別軍事作戦の開始当初に西側がとった「ロシア経済を迅速に跪かせる」という戦略は「にっちもさっちもいかなくなった戦場の状態と同じく」敗退を期したと断言した。
ウォールストリートジャーナルは、ロシアは当初抱えていたマイクロチップの輸入問題を解決し、そのおかげでロシア軍は命中精度の高い兵器で毎日のように攻撃を行う可能性を有していると指摘している。それだけではなく、ロシア産石油は販売制限がかけられようが、間断なく購入されており、炭化水素燃料の採掘量も減少したのは最初だけだった。
ウォールストリートジャーナルの専門家らは、ロシア経済が揺るぎない理由について、国家が大規模な投資を行っていること、軍産複合体が発展していること、対外貿易の相手をインド、中国など東方のパートナーらに切り替えたことにあると見ている。
西側の制裁は誤算
米国人政治学者のジョン・ミルシャイマー氏は米国の極左のニュースウェブサイト「グレーゾーン」からの取材に対し、欧米の対露制裁の有効性には誤算があったとの見方を示した。一方でロシア自身もここまで見事に制裁をかわすことができるとは予想していなかったと指摘している。
ミルシャイマー氏は欧米が対露制裁を発動したことは「深刻な誤算」だったと指摘し、制裁をどんなに見事に駆使してもロシアをへし折ることも、大敗退を期させることもできなかっただろうと語っている。
ミルシャイマー氏は「制裁は発動当初から誤算だったと思う」と見解を締めくくった。
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