【まとめ】岸田首相が会見 健康保険証の廃止、延期判断を先送り

日本の岸田文雄首相は4日午後6時ごろから、問題が相次ぐマイナンバーカードに関する記者会見を開いた。来年秋に予定されている健康保険証を廃止してマイナンバーカードとの一体化する計画については、国民の不安払拭が最優先とした。当面は延期や撤回をしない方針を示しているが、「更なる期間が必要と判断されれば必要な対応を取る」と述べ、計画変更の可能性も残した。
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岸田首相の会見は、首相官邸の公式YouTubeチャンネルでも中継された。
岸田首相は健康保険証の廃止時期について記者から問われると、時折言葉を詰まらせながら次のように回答した。

「現時点では健康保険証の廃止時期の『延期ありき』ではないと思っている。ただし、総点検とその後の修正作業の状況を見極めた上で、さらなる期間が必要と判断とされた場合は適切に対応する」

岸田文雄
内閣総理大臣
延期に含みをもたせながら判断自体を先送りするという、岸田首相らしい発言内容だった。
一方、「マイナ保険証」を保有していない人に「資格認定書」を発行して、適切な医療を受けられるよう整備を進める従来からの方針も強調。また、マイナンバーカードへの信頼回復やマイナ保険証のメリットを国民が感じられるように説明を続け、デジタル化を進めていく考えを示した。
【視点】日本人が保険証のデジタル化に反対するのはメンタリティーゆえ?
そのほか、岸田首相の会見の概要は次の通り。

マイナンバーカード問題

マイナンバーカードのひも付けミスが相次いでいることに関し、「国民の皆さんの不安を招いていることにお詫び申し上げる」と陳謝した
8日にマイナンバー情報総点検本部の会合を開催し、中間報告と再発防止策を公表する
コロナ禍で日本がデジタル後進国と実感したため、デジタル敗戦を防ぐためにデジタル化の流れを止めず、先駆的な取り組みを全国展開する
マイナ保険証を持たない人の資格確認書は、5年を超えない期間でそれぞれの保険者が決定できるようにする
マイナンバーカード普及のこれまでの進め方について、瑕疵(かし)があったとは思わない

秋本真利・外務政務官の辞任

捜査中なので政府としてはコメントを控えるが、本人から辞任したいと申し出があったので職を免じることは決定した
国民の疑念を招く事態となったことは大変遺憾
岸田政権のエネルギー政策に揺るぎはない

日米韓首脳会談

8月中旬の日米韓首脳会談は国際会議に伴わないものとしては初めて
北朝鮮対応などで米国、韓国との戦略的連携を強化する土台になると期待している
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