スプートニクは5月末時点の各国の外貨準備高のデータを参照した。1位となったのは中国で、3兆3710億ドル(479兆円)だった。中国は15年以上にわたり、外貨準備高ランキングでトップとなっている。日本は中国に次ぐ2位で、1兆2540億ドル(178兆円)だった。3位にはスイスが続いた。
外貨準備高・世界トップ10
国名 | 外貨準備高(単位:米ドル) |
中国 | 3兆3710億 |
日本 | 1兆2540億 |
スイス | 8860億 |
インド | 5907億 |
ロシア | 5842億 |
サウジアラビア | 4422億 |
香港 | 4210億 |
韓国 | 4209.8億 |
ブラジル | 3435億 |
シンガポール | 3257億 |
4位になったのはインドで5907億(83兆9000億円)だった。ロシアは5842億ドル(83兆116億円)で、これまでより1つ順位を落として5位になった。インドとロシアは2015年以降、僅差で争っている。一昨年はインドが、昨年はロシアが4位の座を占めていた。ロシアの金額には西側諸国によって凍結された資産も含まれている。
そのほか、トップ10にはサウジアラビア、香港、韓国、ブラジル、シンガポールが入っている。11位以降はドイツ、米国、イタリア、フランス、タイ、メキシコ、英国、イスラエル、ポーランド、インドネシアとなっている。
西側諸国による対露制裁では、政府などが保有する約3000億ドル(約42兆円)の外貨準備や金が凍結された。このことは西側陣営に属さない世界各国を震撼させ、ドル資産の引き揚げや自国通貨での貿易決済の整備を促進した。現在、ロシアだけでなく多くの国々が、G7の通貨を「リスクの高い資産」とみなしている。
これまでにスプートニクは、各国の中央銀行や政府系ファンドが、金準備の物理的な保管場所を自国に移す動きを加速させていることを取り上げた。米資産運用会社「インベスコ」がこのごろ発表した調査結果によると、世界各国の140以上の中央銀行、政府系ファンドのうち、金を自国に保管していると回答したのは68パーセントにのぼった。50パーセントだった3年前の調査時と比べて18ポイントも上昇している。
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