Su57とF35の用途は?
両機の用途はほぼ同じだ。空中の敵を排除し、地上や海上の標的に昼夜を問わず精密攻撃を行うこととなっている。そのほか、敵の対空防衛システムをかいくぐり、電子戦への対応や偵察任務も遂行可能だ。
どちらも最新のデジタル機器が詰め込まれており、特別な複合素材で作られているため、ステルス性が高い。F35には3タイプあり、それぞれが別々の戦闘任務に特化している。基本型は従来と同様の離発着、さらに短距離離発着型、艦載型もある。一方、Su57は基本型で短距離離発着が可能となっている。
Su57とF35の違いは
F35との違いとして、Su57には2つのエンジンが搭載されている。露軍事アナリストのドミトリー・ドロズデンコ氏は、スプートニクに対し、これにより生存性が高まると説明する。一方、F35はメインローターの故障やエンジントラブルが頻繁に起こっている。
Su57の最大の長所は、多方向ジェット噴射ノズルによる機動力の高さと、F35にはない周囲360度を監視できるインテリジェンスシステムだ。そのため、接近戦ではF35にはできない独特の動きを、米製戦闘機が到達不可能な速度で実行できるという。
このような操縦速度の差は勝敗に影響すると、ドロズデンコ氏は指摘する。さらに、独自の即応システムにより、F35よりも飛来するミサイルを回避する確率が高まるという。
誰が「天の守護者」になるのか
Su57とF35は両機とも強力なレーダーと武器が装備されている。これにより敵の防空探知圏に陥ることなく、効率的に目標を排除することができる。
いずれの敵探知能力は機密事項となっている。だが、F35は激しい戦闘での使用例はない一方、Su57は特殊軍事作戦地域でNATOの防空システムの迎撃を受けず任務を達成している。そのため、ドロズデンコ氏は「真に『天の守護者』の称号にふさわしいのはロシアのSu57だ」と確信している。
これまでにスプートニクは、NATOがウクライナへの配備を計画している米戦闘機「F16」は、強力なレーダーを備えたロシアの戦闘機「Su30」「Su35」に多くの面で劣るとする軍事評論家の視点を取り上げた。
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