ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング紙は、ウクライナはF16と同時に西側の強力な武器を入手するため、F16が駐機している基地はロシア軍の最優先的な標的になり、パイロットや整備士らの生命も危険にさらされると書いている。
しかもF16のメンテナンスは最初からウクライナ人兵士が引き受けることはできない以上、NATOの軍人らがウクライナ領域にいて助けるか、機体を第三国に送って修理をせざるを得ない。ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング紙は、こうした全ての要因は紛争を大きく緊張化させることになりかねず、ゼレンスキー大統領は後で絶対後悔すると書いている。
米CNNテレビも、F16はソ連軍機よりもはるかに繊細なメンテナンスが必要なため、ウクライナ軍はF16の扱いに苦労するだろうと指摘している。CNNは、F16の扱い「ウクライナ人にとっては操縦するのと同じくらい難しいだろう」と報じている。同テレビ局の調べでは、F16は飛行時間1時間あたり16時間のメンテナンスが必要。また、60分の飛行あたり2万7000ドル(393万円)かかるというメンテナンス費の高さも指摘されている。
CNNはまた、F16がロシアの防空システムを相手にしたことがないため、ウクライナ軍はF16を使用した最も効果的な戦術をこれから選ばなければならないと指摘している。
F16戦闘機のウクライナ供与については、以前にもトルコの航空専門家がF16はロシアの戦闘機には対抗できないため、これで特別軍事作戦の行方が変わることはないと語っている。
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