「近道したかった」万里の長城を掘削機で破損した建設作業員を警察が拘束

インドのテレビ局WIONの報道によると、中国警察は万里の長城に掘削機で穴を開け、万里の長城を破損した疑いで2人の建設作業員を拘束した。警察当局によると、拘束された2人は工事現場へ近道しようとした際に犯行に及んだという。
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ユネスコの世界遺産に登録されている万里の長城は、明王朝時代に作られたもの。しかし建設作業員が穴を開けて万里の長城を部分的に破壊し、修復不可能な損害をもたらした。彼らはこの方法で、工事現場までのルートを短縮するつもりだった。警察は、ユネスコ世界遺産を野蛮に破壊した犯人は、壁の被害を受けた部分の近くで働いていた35歳の男と55歳の女であるとしている。 WIONによれば、彼らはすでに警察に逮捕され、さらなる捜査が進められている。
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中国当局はこの事件を深刻に懸念している。工事関係者は、中国だけでなく世界にとっても非常に貴重な文化遺産である万里の長城の完全性にまたもや取り返しのつかない打撃を与えた。この事件は、かつては威厳を誇っていたこの建造物が、長い年月をかけていかに劣化していったかを改めて示した。2016年に行われた万里の長城の調査では、建設時と比べると30%以上が完全に消失し、良好な状態で残っている部分はわずか8%程度であることが明らかになった。
目の前で崩れつつあるユネスコ世界遺産は万里の長城だけではない。 スプートニクが以前に報じたところによると、ベトナムでは、ユネスコの世界遺産に登録されている歴史的建造物であるフエ市の帝国アカデミーの建物の一つで大規模な火災が発生した。
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