G20サミットは9月9、10日の日程で、インドのニューデリーで開催された。
サミットの共同宣言でウクライナ紛争については「G20の首脳らは、G20メンバーの間でウクライナ情勢に対する評価や見解の相違があることを認めている」と言及されている。昨年の宣言では「多数のG20諸国がウクライナでの軍事行動を非難しているが、この状況に関する別の意見もある」とされていたが、今年はより中立的な表現に変わった。
ロシア代表団を率いたセルゲイ・ラブロフ外相は、「西側諸国はG20サミットの議題を『ウクライナ化』することを狙ったが、その試みは成功しなかった」として、サミットの成果を評価した。
こうしたレトリックの変化について、環球時報は中国外交学院のリ・ハイドゥン教授の言葉を引用して次のように伝えている。
「発展途上国や非西側諸国経済の影響力が、多極化メカニズムのなかで増大している。なぜなら、そうした国々は西側の主張や言説によってメカニズムが完全にコントロールされるのを防ぎ、G20全体としての中立性を維持することができるからだ」
また同紙は、西側諸国は昨年の宣言にロシアを念頭とした批判を入れ込んだが、こうしたレトリックはウクライナ紛争の調停を全く促進しなかったと指摘している。
「非現実的でエゴイスティックな政策が和平調停を妨げている。流血とウクライナ紛争の終焉は遠い」
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