「NATO拡張主義の新たな危険な現象は、『欧州大西洋とインド太平洋地域の安全保障は不可分』という狡猾なスローガンのもとで、NATOの責任範囲を東半球全体に拡大する試みとなった。この課題のもとでワシントンは、AUCUS、米日韓国の『トロイカ』、日韓豪NZの『4か国』のような、自分たちの管理下にある小さな軍事政治的同盟をつくっており、その参加国を太平洋の場で自分たちのインフラを導入しているNATOとの実質的な協力に引き寄せている」
ラブロフ外相はまた、米国とそのアジアの同盟国が朝鮮半島で軍事的ヒステリーを高めているのをロシアは懸念していると述べた。
またラブロフ外相は、大戦争への突入を防ぐよう人類に呼びかけた。
「今日、人類は、過去に何度もあったように、再び岐路に立たされている。歴史がどのように進むかは、私たちにかかっている」
ラブロフ外相は国連総会での演説後、記者会見を行った。ラブロフ外相は、ウクライナのゼレンスキー大統領が提案する「平和の公式」について、まったくもって実現不可能であり、それは誰もが知っていると述べた。
ラブロフ外相は、ウクライナ紛争は戦場で決着をつけるべきだと西側諸国が言うならば、戦場で決着をつけようと指摘した。
なおラブロフ外相は、ロシアはウクライナについて交渉する用意があるが、いかなる停戦案も検討しないと述べた。
米ニューヨークで19日、第78回国連総会の一般討論演説が始まった。各国の首脳や外相、国際機関の代表者たちが出席し、平和、安全、持続可能な開発を促進する地球規模の課題に対処するための選択肢を模索している。ロシア代表団を率いているのはラブロフ外相。