研究では低温電子顕微鏡法を用いて、Galleria mellonella (ハチノスツヅリガ)の幼生の唾液が詳しく調べられた。その次に行われた三次元再構成によって、唾液の組成にはポリエチレンを酸化させ、分解することができるDemetra, Cibeles, Ceres, Coraという、4つの昆虫のタンパク質が含まれていることが示された。
科学者らは、これらのタンパク質には複合高分子に自己組織化できる、稀有な能力があり、これが分解プロセスの活性をコントロールしていることを確認している。
科学者たちはこの先、これらのタンパク質の珍しい機能性の背後にどういった進化の過程があるかを研究することで、天然酵素を用いて、プラスチックの新たなリサイクル方法を生み出す鍵が見つかることに期待を寄せている。
これまでにスウェーデンの研究チームも、プラスチック生産の急激な増加が微生物を進化させ、徐々にプラスチックごみを分解する能力を発達させたことを発見している。
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