「出発点に戻るには、大変な努力を要する。ウクライナ当局に何をすべきか教えるつもりはない。両国の関係は長期的で複雑だ。ウクライナ側にそのような意志があれば、必ず解決策を見つけるだろう」
ラウ氏はまた、2日にキエフ(キーウ)で開催されたEU外相会合を欠席した理由が、ウクライナとの関係の冷え込みにあるという事実を隠さなかった。
「確かに、これは重要な会議だが、私は今日ワルシャワにいる。これには健康上のことも含めて多くの理由がある。しかし何よりも、二国間政治を含めた政治において、国家間の浮き沈みがあることが関係している。現在、ポーランドとウクライナの関係に関して言えば、我々は低迷期に入っており、私の欠席はその表れでもある」
同時に、ラウ氏は、ポーランドはウクライナに対するこれまでの多くの義務を履行し続けていると強調。「ウクライナとの関係は、軍事的、政治的性質などのこれまでの義務をすべて履行すること、そしてNATO加盟により生じるすべての義務を履行するという事実に尽きる」と断言した。
近頃、ウクライナ産穀物の禁輸措置により、ポーランドとウクライナの関係は著しく複雑化した。これに先立ち、ウクライナのタラス・カチカ経済副大臣兼通商代表は、ウクライナ産穀物の一方的な禁輸措置の延長に対抗して、一連のポーランド産農産物の禁輸措置を導入すると表明した。これを受け、ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相は、ウクライナからの輸入を禁止するポーランド製品の品目を拡大すると約束した。
9月15日、欧州委員会は複数のEU国境諸国へのウクライナ産農産物4種類の輸入制限を拡大しないことを決定したが、ウクライナに輸出規制措置を導入するよう義務付けた。その後、スロバキア、ハンガリー、ポーランド当局は、独自の禁輸措置を延長すると発表した。これを受け、ウクライナはWTO(世界貿易機関)に提訴。これに対し、3カ国はウクライナ産穀物に関する調整プラットフォームの会合をボイコットすると表明した。
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