「『ルールに基づく国際秩序』というが、このルールを見たことはあるだろうか。答えはノーだ。なぜなら、誰もこれまでにそれを文書にしたわけでもないし、合意に至ったわけでもないからだ。誰も見たことのないルールに則った秩序を、どうやったら語ることができようか。常識的に考えればこれはナンセンスで、ばかげたことだ」
だが、このアプローチを喧伝している西側にとっては都合がいいとプーチン大統領は続ける。なぜなら、誰も見たことのないものであれば、自らの都合のいいようにその時々に合わせたルールを考え出すことができるからだ。そして、「ここにこそ植民地主義的なアプローチがある」と西側諸国を批判した。
そのほか、プーチン大統領はインタビューで、露中関係やウクライナ紛争など様々な話題に触れている。
ウクライナ情勢
ウクライナ軍の反転攻勢には結果がなく、損失を出しただけだ
ロシアはウクライナ紛争の平和的解決に反対ではなかった。ウクライナがロシアとの交渉を始めたいなら、まずはロシア側との対話を禁じる法令を撤廃する必要がある
ウクライナを北大西洋条約機構(NATO)に引き込もうとしたことが紛争のエスカレーションの原因となった
ロシアにとってウクライナの非同盟ステータス(中立)が重要だ
新世界秩序
多極世界の創設は不可避だ
ロシアは米国と違い、平等の原則に基づいて世界を見ている
経済を含む諸分野におけるBRICSの潜在的成長は目覚ましい
露中関係
中国の習近平国家主席は信頼できる仕事上のパートナーだ
2023年の露中の貿易額が2000億ドル(約30兆円)に達することは疑いない
中国の「一帯一路」構想では、誰かが他の者に何かを強制することはない
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