テレビ局「Al-Qahera News」が先に報じたように、カイロで開催される国際サミットには、カタール、トルコ、ギリシャ、アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、サウジアラビア、イタリア、キプロスといった地域内外の国々の指導者が一堂に会する。パレスチナの代表とアントニオ・グテーレス国連事務総長も出席する。
モスクワ国際関係大学東洋学部の歴史学者、ウラジーミル・ネリドフ准教授によれば、中東の紛争に中立的な立場をとる日本の参加は、実際な問題の解決というよりも、シンボル的なものであり、イメージ作りに過ぎないという。
「上川氏の訪問は、日本の外交政策全体の優先事項、すなわち安倍晋三元首相が当時宣言した積極的平和主義のコンセプトの枠内に収まるものだ。日本が国際的な問題に参加し、リーダーシップを発揮しようとしていることがわかる。もうひとつは、日本には国際的なプラットフォームで活動する上での実質的な影響力や経験が欠けていることが多いということだ。これは、長い歴史を持つ重要な経済関係にもかかわらず、特に中東地域で顕著である」
ネリドフ氏によれば、この地域における日本のプレゼンスは突出したものとは言えないという。いくつかの経済プロジェクトを見る限り、中東諸国にとって日本は優先的なパートナーではない。サミットが開催されるエジプトのような大国とさえ、日本は深い「パートナーシップ」関係を有していない。
「そして二つ目に重要なポイントを、特に強調しておきたい。大臣の訪問は、まさしく人道的な側面に重点が置かれている。ガザ地区の民間人を保護し、民間人の不必要な苦痛を防ぐことだ。これは、日本外交の長年の論理に合致しているように思われる。複雑で論争的な政治問題を抱えるこの紛争に関与するよりも、日本は人道政策を好むのだ。人道政策の重要性を示すことで、日本は存在感を示しているのだ。そしてもちろん、誰もそれに異論を唱えないだろう」
また、ネリドフ氏は、人道的なアスペクトに関しては、大いなる政治的な努力を必要とせず、人道支援だけを必要すると強調している。
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