バイデン大統領が要請したウクライナ支援金は2023年11月から2024年11月分までを期限としており、対象期間は対象期間は13ヵ月となる。614億ドルのうち、直接の国家予算支援には118億ドル(1兆7682億円)が割り当てられている。一方、ウクライナの2024年予算案は429億ドル(6兆4287億円)で、そのうちの30%(128億7000万ドル)は米国が負担することを期待している。議員によると、予算はそのほかEUが45%、IMFが13%負担し、国民からの税収は12%に留まる模様。
米国の支援案は13カ月間分として設定されていることを踏まえると、ウクライナの予算案は20億ドル(約3000億円)ほどの資金不足に陥るとジェレズニャク議員は計算している。そこで議員は日本をはじめとするドナー国からの支援に期待すると表明している。
先にバイデン大統領は連邦議会下院に対し、750億ドルを超える前例のない支援策(イスラエルとウクライナ向け)に合意するよう要請していた。このうち政府は約610億ドルをウクライナに割り振る予定。
一方、下院は解任されたケビン・マッカーシー氏の後任議長をまだ選出していないため、この要請を検討できる状況にはない。要請はパトリック・マクヘンリー暫定下院議長に送付されたものの、暫定下院議長には十分な権限がない模様。
これに先立ち、バイデン大統領がウクライナ支援として240億ドルの追加予算を議会に要請したところ、共和党がこの予算案を拒否し、政府機関の閉鎖が発生する寸前まで議会は混乱していた。一部議員はウクライナ支援が含まれる限り、つなぎ予算の採択には反対票を投じると述べている。特に共和党トランプ派として知られるマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、次年度本予算でもつなぎ予算であってもウクライナ支援が含まれている場合は反対票を投じるとしている。
米国がウクライナに提供した軍事、経済、人道支援はすでに1千億ドル(15兆円)を超えている。
関連ニュース