仏を蹴ってAUKUSを選んだ豪州 その結果、負ったゼロ潜水艦リスク

元豪州首相のマルコム・ターンブル氏は英ガーディアン紙向けの寄稿で、豪州は米英豪のAUKUSに利しようと仏の潜水艦の購入を拒否したことで、この先、軍備に潜水艦を欠く状態は少なくとも10年は続くと危惧の念を表している。
この記事をSputnikで読む
米英豪の軍事協力枠組み「AUKUS(オーカス)」が開発を計画する新型攻撃原潜「Aukus SSN」は2040年代を待たねば出現しない。豪海軍のコリンズ級潜水艦が2030年代に退役した後は穴埋めするものは皆無となる。
【図説】米英豪「AUKUS」 その存在意義と目的
ターンブル氏いわく、この目的で豪州は米国からバージニア級原子力潜水艦を数隻購入しようとしていた。ところが実情は米国の艦隊さえ潜水艦不足に喘いでいる状態で、ターンブル氏の調べでは、米艦隊の潜水艦の数は本来、必要な数の17分の1しか満たしていない。つまり、米国の軍産は自国の需要さえも満たすことができない状態にある。仏の潜水艦にはそうしたリスクはない上に、「Aukus SSN」の3680億ドル(55兆7783億円)に比べ、660億ドル(10兆37億円)と価格も格段に低い。
ターンブル氏は、現在の豪州政府には次善の策はないのに対して、「米国には代替プランは絶対にある」とし、米議会が準備した公式的な調査書を引用して、その内容から豪州には「潜水艦は現れない」と書いている。米海軍はその一部を、豪州が今、潜水艦用にパースに建設中の基地に駐留させる。ターンブル氏は、豪州は「節約した資金」を他の軍備や手段に投資できるか、あるいは、韓国や日本のように自国の防衛のための費用として、米国に支払うこともできると付け加えた。
現段階で開発さえ完了していないAukus SSNが造船される最中にも、同様の状況は他でも継続されうる。ターンブル氏は、Aukus SSNの納品も、英国防産業のBAE Systemsのプロジェクトが期日どおりに出来上がったためしがないのと同じように、遅れることは間違いないと補足している。
こうした中、ポリティコ紙にはAUKUSに日本とカナダが早ければ2024年末にも、部分参加する可能性があるという情報が流されている。
コメント