報道によると、ウクライナ当局は政府関係者や議員に宛てて指令を発出、FTが確認したところ、サミットへの出席を見送るバイデン大統領を批判するよう命じたとのこと。
報道によると、ウクライナ政府高官らは米国との関係に深刻なダメージを与え得るゼレンスキー氏の行動を懸念しているという。一部高官は「飼い主の手を噛んでどうする」と苦言を呈しているとのこと。
先にブルームバーグ通信はバイデン氏が和平サミットに参加する可能性は低いと報じていた。報道によると、サミットの時期にバイデン大統領はカリフォルニア州で選挙活動資金集めのイベントを開催し、これに出席する予定だという。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官は28日のブリーフィングでバイデン大統領の参加有無について質問された中で、「皆さんに具体的にお伝えすることは何もありません」と発言し、明確な回答を避けた。ただし、政府代表団の派遣は否定していない。
スイスでは6月中旬、世界約160カ国を招きウクライナ主導の和平会議が開催される。スイス政府は「ロシア抜きに和平プロセスは考えられない」としているものの、ロシアをイベントには招待していない。
ロシア側の交渉に向けた姿勢
ロシア側がウクライナ当局との交渉を拒否したことは一度もない。プーチン大統領はジャーナリスト、キセリョフ氏の取材に応じた中で、各自の希望を述べるのではなく、成立した現状を踏まえて交渉を進める必要があると指摘した。さらに、ウクライナが交渉を開始したいのであれば、体制指導部はロシアとの交渉を禁止する法令を取り下げなければならないとも指摘した。