除去土壌は、放射性物質で傷ついた環境を回復させるために除去された土。福島県内では約1400万立方メートル(東京ドーム約11個分)の土や焼却灰などが、中間貯蔵施設に保管されている。
政府の計画では除去土壌の約75%について、放射線量が基準値を下回ったものに限り、道路や鉄道の盛り土、防波堤、廃棄物処理場、護岸施設、農地、干拓地など、県内外のインフラに再利用する。再利用ができない除去土壌については、2045年までに県外で最終処分する方針。
再利用に向けた実証実験は、福島県内で行われている一方、東京都や埼玉県で計画されているものについては、地元の反対で進んでいない。また、県外の最終処分場についても決まっていない。
福島第一原発をめぐっては10日、2号機のデブリ(溶融核燃料)の試験取り出し作業を開始。当初は8月22日から行われる予定だったが、装置の取り付けミスで中断していた。