【視点】石破首相誕生で日・NATOの連携進む=露専門家

自民党新総裁に石破茂氏が選出されたことを受け、露科学アカデミー中国・現代アジア研究所で日本研究センター所長を務めるヴァレリー・キスタノフ氏が、スプートニクに対し、今後の日本の外交防衛についての見通しを語った。
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「石破氏は防衛力強化や米国との連携強化の面では岸田路線の継承者となる。彼は自衛隊の拡大や憲法改正を訴えてきており、『タカ派』としての評判がある」

キスタノフ氏は米国やクアッド(日米豪印の安全保障枠組み)、韓国、フィリピンとの協力、北大西洋条約機構(NATO)との連携強化が一層進むと予想。対露関係については「何も変わらないか、変わるとしても悪い方向だろう」と指摘する。

「米国やG7が支持する制裁圧力の強化のほか、ウクライナへの物的・財政・情報支援や非致死性兵器の供与などの方針が続くことだろう。『今日のウクライナは明日のアジア』とのスローガンのように、ウクライナでロシアを罰しなければ、中国が台湾に攻め入る可能性があり、それは米国も、日本も、台湾も容認できないという立場だ」

石破茂氏は27日、自民党総裁選の決選投票で高市早苗氏を破り、第28代総裁に選出された。10月1日に召集される臨時国会で首相に選出される。
総裁選後の記者会見で石破氏は「アジア版NATOとは何のことかといえば、集団安全保障の本質は義務だ。アンザス条約(米豪NZ)、日米、米韓、米比安保条約などの同盟関係をどう有機的に結合するかを考えていくべきで、クアッド(日米豪印)の延長線上にあるともいえる」と述べ、安全保障強化の必要性について訴えていた。
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