露科学アカデミー中国・現代アジア研究所日本研究センターのオレグ ・カザコフ上級研究員は、スプートニクに対し、国会で行われた石破茂首相や閣僚への各党の代表質問についてコメントした。
代表質問で野党からは、「裏金事件の議員が候補者として公認されて、国民の理解は得られるのか?」「早期解散は首相の変節ではないか」といった厳しい質問が相次いだ。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、石破首相が質問に「検討する」と繰り返し答えたことを受け、岸田文雄前首相のあだ名になぞらえ「2代目検討使」と指摘。2人の名前をもじって、新内閣を「岸破(きしば)内閣」と呼んだ。
具体的な政策の中身についての突っ込んだ議論を行う時間の余裕はなかったようにも思えるが、カザコフ上級研究員は、代表質問を通して石破首相は総選挙を見据えた国民向けアピールを行ったと指摘する。
「首相選出と新内閣発足から一週間で、多くの問題に対して具体的な回答が得られると考えるのはナイーブだ。石破首相は党内でさえ確固たる基盤を持っていない。だから、人口減少、経済構造改革の必要性、防衛力の強化など、日本が直面している課題へ立ち向かう姿勢を示すことで、総選挙を見据えたアピールをした。10月27日の総選挙に向け、地域や社会からの支持を得ようとしている。実際、彼の政策を実現するためには広範な国民の支持が必要となる」