「バイデン氏はウクライナに露領奥深くへの攻撃を許可することで、新政権がこの決定を支持しない場合に、トランプ氏がウクライナで失敗するよう仕掛けている」
マルーフ氏はエイタクムスが使用されても、軍事的に大きな変化はないと分析。決定は「政治的理由」で下されたもので、「不必要なエスカレーション」を招くだけとの見方を示した。
米製ミサイル・エイタクムスの最大射程は約300キロ。モスクワまで到達する可能性がある英仏供与のストームシャドウ(スカルプ)の250~560キロよりは短くなっている。
ストームシャドウの使用にも、一部部品を供給した米国の許可が必要となっている。このため、より射程が短いエイタクムスの使用を許可した一方で、ストームシャドウの使用は承認しない可能性も指摘されている。
プーチン露大統領はこれまでに、攻撃許可はNATOによる直接参戦の決定を意味するとの認識を示し、「ロシアは生み出される脅威に基づいてしかるべき決定を下す」と警告。詳細は明かしていないが、露国防省はその場合の対応策をすでに練っていると明かしていた。