ワシントンに本部を置く戦略国際問題研究所のトム・カラコ氏（ミサイル防衛プロジェクトが専門）は「オレーシニク」（ヘーゼルナッツの意味）の脅威について指摘、このミサイルは複数の弾頭を発射できるため、迎撃は「絶対に不可能」ではないにしても、極めて困難だという。
「オレーシニク」は核弾頭を搭載可能な中距離ミサイルで、射程は約5,500キロ。従って、ロシア西部から発射した場合、欧州全体を射程内に収める。
プーチン大統領が明かしたところによると、「オレーシニク」の飛行速度はマッハ10（時速1万2250キロ）。そのため、ポーランドへは8分、英国には19分で到達する。
米国は2019年、中距離核戦力全廃条約を一方的に離脱し、核戦力の開発競争を再び始めたことにより国際情勢を著しく不安定化させていた。