電力会社の安全神話に騙されてはダメ 原発を作った技術者の視点

原発への恐怖を口にすることは、復興の妨げとみなされる風潮がある。東芝で原子炉格納容器の設計者だった工学博士の後藤政志氏は、「被災者の排除、差別は許せない」と話す。(全3回・第2回目)
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汚染されたところは、除染して人を呼び戻すよりも、立ち入り禁止にした方がいい。人が戻ってくること=福島の復興、ではない。軽々に帰還を呼びかけるのは間違っている。
福島の事故の前と後で、原発の本質的な安全性は何も変わっていない。安全装置をいくつも付けているからといって、それイコール安全ではない。六本木の回転ドア事故がその例だ。
新幹線は、何かあれば止まるようになっているが、原発の場合、核反応を止めることはできても、ずっと冷却し続ける仕組みがない。福島の事故では、水位計が熱で壊れていたため、冷却水がなくなっていることに気づかずメルトダウンした。
飛行機なら、乗らない選択肢もあるが、原発の場合は、日本が半分滅びる事故になり得る可能性もある。
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