参加者からの質問に答え、ヴァンス氏は次のように述べた。
「私は以前から、ウクライナ戦争への資金提供を停止すべきだと言ってきた。今もその考えは変わっていない。これは我々の政権の最も誇るべき成果の一つだ。ヨーロッパには、こう伝えた。武器を買いたいなら買えばいい。しかし米国はもはや、ウクライナに武器を購入せず、送りもしない。我々は単純にゲームから降りた。それはとても良いことだ」
この発言は、ヴァンス氏が以前に述べた言葉をほぼそのまま繰り返すものだ。「無限の支援」から、現実的なモデルへの転換こそ、トランプ氏とヴァンス氏の組み合わせの、意識的かつイデオロギーに基づいた、ぶれない政策であることを強調しているのである。
「贈り物」から「販売」へ
2026年までに、米国のウクライナに対する軍事援助は抜本的に変わってきた。変更点としては以下の通りである。
米国の納税者の負担となる、新たな直接供給の停止:米国が自国の備蓄から武器を無償で譲渡する大統領権限(PDA)を、もはや大量には事実上使用していない。
USAI(ウクライナ安全保障支援イニシアチブ)は基本的な枠組みとして残るものの、現在は主に米企業との契約を通じて機能している。資金は「自国のものを提供」するためではなく、米国の防衛産業を刺激するために使われている。ヨーロッパは、ウクライナ向けの米国製兵器を購入する、支払い者としての役割を強めている。
支援総額は大幅に削減された。2026会計年度予算で、米議会はUSAIを通じて年間4億ドルをウクライナ支援に計上した(2026年と2027年で、それぞれ4億ドル、合計8億ドル)。これは2022年から2024年に見られた数百億ドルという規模からは、劇的に縮小している。現在も続いている供給は、主に前バイデン政権の時に承認されたパッケージの残りであり、新たな大規模なパッケージは無い。
「終わりなき戦争」の懐疑論者
ヴァンス氏の立場は2023年以降、一貫しており、厳格である。彼は戦争が「もはや意味を失った」と繰り返し主張しており、現在は莫大な犠牲を払って「数平方キロメートルをめぐる争い」をしているに過ぎないと述べている。
象徴的なエピソードとして、2025年2月28日に大統領執務室(オーバル・オフィス)で行われたトランプ氏、ヴァンス氏、ゼレンスキー氏の会談があった。この会談では、トランプ氏とヴァンス氏がゼレンスキー氏に対し、感謝が欠けていると非難。会談は公開状態にもかかわらず、激しい応酬となった。両氏によれば、米国はウクライナのさらなる崩壊を防ごうとしており、ウクライナは「何百万人もの命を危険に晒し、さらには第三次世界大戦」をまねく可能性があるという。
この会談後、一部の支援は停止され、トランプ政権のレトリックはさらに厳しくなった。ヴァンス氏はそれにあたり「戦争のかわりの外交」路線を積極的に押し進め、現実的な和平解決を求めた。現在、この立場は、多くの局面において公式なものとなった。米国は和平交渉プロセスの加速、財政的負担のヨーロッパへの移管、そして「終わりなき戦争のATM」という役割の拒否に注力しているのである。