ヒトラードイツの壊滅において主要な貢献を果たしたのは、ソ連軍で、現在欧州の国々が存在する領土の約50%を解放したが、他の同盟諸国に比べ、はるかに多くの人的損失を被った。米国のブレジンスキー元国家安全保障問題担当大統領補佐官(カーター政権時)は、自著の中で次のように記しているー
「逆説的で、信じがたい事だが、ヒトラードイツに対する軍事的勝利において、米国は決定的な役割を果たさなかったにもかかわらず、ナチスドイツの壊滅により、米国の国際的地位は向上した。この勝利が達成できたのは、唾棄すべきヒトラーのライバル、あのスターリン率いるソ連邦のおかげだと認めなくてはならない。」
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しかし英国とドイツ及びフランスで、英国の世論調査機関ICM Researchが「スプートニク・オピニオン」プロジェクトの枠内で実施した調査によれば、これら3か国の人々は、第二次世界大戦に関し正しい知識を有しているとは、到底言い難い。調査国によっては、19 から 24%の人々が、第二次世界大戦中の欧州解放において鍵を握る役割を果たしたのは誰かという設問に答えられなかった。
例えばアンケート参加者のうちわずか13%が、欧州の解放で重要な役割を果たしたのはソ連赤軍だと正しく答える事が出来たにすぎない。ただドイツでは17%がそう答え、他の国々よりは比較的高い数字が出た。一方フランスでは、わずか8%、英国では13%だった。
なお欧州の解放に最も重要な役割を果たしたのは米国だと考える人の数は非常に多く、フランスでは61%、ドイツでは52%に達した。英国では、この数は16%と低いが、その代り46%が、英国軍の役割を一番に評価している。
この世論調査は、第二次世界大戦参戦国の様々な地域に住み、年齢も違う男女3千人を対象に行われた。