北極地方の開発が意味するもの

© 写真 : Sergey Anisimov, http://www.mamm-mdf.ru/北極
北極 - Sputnik 日本
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ロシアは、北極地方の探査を辞めるつもりはない。セルゲイ・ドンスキイ天然資源相によれば、今年ロシアは、北極地方での調査作業に20億ドル以上を費やす考えだ。それには、国産の技術が用いられる。つまり、ロシアに対し西側は制裁を導入したが、この地域での作業にはいかなる影響もないということだ。

米国の環境活動家、「北極を救え」と書かれた旗とともに船の鎖で自らを縛る - Sputnik 日本
米国の環境活動家、「北極を救え」と書かれた旗とともに船の鎖で自らを縛る
別の面から言えば、1年前に宣言された制裁は、外国の多くの企業が、ロシアの北極地方大陸棚での深海開発プロジェクトに参加する道を閉ざしたことになる。また西側の制裁は、必要不可欠なあらゆるテクノロジーや設備の供給をストップさせ、開発への投資にブレーキをかけた。

しかし外国からの投資は、それでもやはり行われると見られている。北極地方投資センターのウラジーミル・パヴレンコ所長もそう考えている-

「韓国や中国、インドが、北極圏での調査活動を拡大している。こうした国々が、制裁下において可能性のある、基本的な投資国だ。」

北極地方の大陸棚の開発以外に、北極海航路の開拓という別の有望なプロジェクトもある。この航路が経済的に有益である事は、今や誰にも疑いがない。ロシアの北極海域のビジネス状況は、カナダの海域よりも好ましい。つまりロシアの最も近いパートナー達からの支援が保障されているからだ。

現代国家発展研究所のドミトリイ・ソロンニコフ所長はそう確信している-

「北極地方を、西と東を結ぶ貿易ルートと見ているのは、何と言ってもまずロシアだ。我々の最も近しい同盟国である中国とインドも関心を抱いている。こうした国々の支援は、ロシアの地政学的状態をかなり強めるだろう。」

北極地方大陸棚でのプロジェクトについて言えば、ここでロシアはすでにかなりの成果を上げている。今春「サハリン1」プロジェクトに、新しい掘削施設が加わった。北極評議会は、北極地方がロシア全体の発展の牽引車になり得ると確信している。

北極地方投資センターのパヴレンコ所長は「将来、北極地方開発が、多くの国々を一つにまとめる世界的プロジェクトになることは疑いない」と見ている-

「我々は、協力する義務がある、なぜなら北極地方の開発問題は、グローバルなものだからだ。学術・科学分野でも、又テクノロジーにおいても。密接な相互行動が運命づけられている。自然は一つであり、我々の共通の課題は、人類の発展を保障するよう、そして自然に大きな損害を与えないように、できる限り努力することだ。それは、皆で力を合わせて初めて可能となる。」

北極地方の富を増やし可能性を高めることは、相変わらずロシアにとって、最も重要な課題の一つである。この課題の解決には、総合的アプローチが求められている。天然資源の採掘と加工プログラム、新たな産地の絶えざる探査、あらゆるインフラの近代化…そうしたことを一つにまとめて、総合的に行うことが必要だ。

 

 

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