ロシアがウクライナ紛争について取っている立場のために、西側がロシアに影響力を行使するようになって、はや2年目である。しかし、このような発言や、具体的行動は、ますます強硬なものとなっている。ザ・クリスチャン・サイエンス・モニターより。
それによれば、「ロシアとNATOの間の連絡は途絶した。両者とも、互いに境界付近における一連の軍事ゲームを行っている。専門家らは、偶発事故の発生の危険が高まっている、と警告している。事故あるいは、ロシア側ないしNATO側の艦船または航空機の手違いで、国際的な軍事紛争が起こる可能性がある、というのである」
ザ・クリスチャン・サイエンス・モニターによれば、レトリックは熱度を高め、今や境界付近に常備軍を配備するなどとの脅迫も聞える。冷戦時代の40年間存在したような状況が作り出される危険もある。米国とソ連の核軍拡に終止符を打つ、あの途方もない努力の結晶たる合意も、廃棄されようとしている。
現段階では、対立は、示威的な性格のものである。各陣営が、対内的に、また相手方に対し、自分は絶対譲歩しないという姿勢を誇示している。どの国のリーダーも、兵器を配備してもそれは制御可能であり、潮目が変わればまた引き上げればよい、と考えているらしい。しかし、プロセスは自律しはじめ、もはや制御がきかなくなるという恐れも、募る一方である。ザ・クリスチャン・サイエンス・モニターは以上のように記している。
ドイツ誌「シュピーゲル」によれば、核兵器を欧州に配備するという米国防総省の脅迫は、NATOにとっても危険である。「中距離兵器について議論するだけでもNATOにとっては爆発の危険のあることである」とシュピーゲル。
もし米国が本当に配備を行ったなら、NATOは内部から崩壊する可能性がある。シュピーゲルはそう書いている。