世界の金市場における中国の「大躍進」

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中国銀行が世界の金価格の形成に参加する問題は、無視できないものだ。これについては、もう大分前から、中国の経済力を反映して機が熟していたものだ。ロシア大統領付属国民経済・国家サービス・アカデミーの専門家、セルゲイ・ヘスタノフ氏に、ラジオ・スプートニク記者が意見を聞いた。6月22日から、中国銀行は、毎日行われる金価格を決める電子オークションに参加し始めた。

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ヘスタノフ氏は「中国は長らく、金市場での大躍進を用意してきた」と指摘し次のように続けたー

「中国は、システマチックに世界市場への浸透を拡大しているが、それを急ぐことなく慎重に行っている。それゆえ中国金融当局の行動は、国際社会を少しも驚かせてはいない。金に関しても、そのようになされるだろう。

中国は、世界最大の金生産国の一つであり、かなり多くの保有高を誇っている。中国は、金の価格が極端に変化することには、全く関心がない。中国銀行は、ここ数年、主に金の買い手として行動している。なぜなら中国は、価格形成においてはるかに重要な役割を果たし始めているからで、すでに形成された現実によく反応している。」

金融専門家のヤコフ・ベルゲル氏は「中国は一歩一歩、金価格固定に向けたアクセスを得ようと進み、上海金取引所の助けを得て、金の国際契約を国内市場に結びつけた」との見方を示し次のように指摘したー

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「価格政策を決めるのは、自由な市場だ。しかし巨大な金保有高を誇る中国がゲームに参加すれば、疑いなく、世界の金価格に影響が出る。上海金取引所は、ロンドンやニューヨークに並んで、世界の金取引、金に関連した外貨取引の中心となるだろう。これは、中国を世界の金取引のセンターに、世界の金融センターに変えることを目指した政策だ。」

現在、中国の金準備高の統計は公表されていない。ロンドンのCapital Economicsの商品アナリストSimona Gambarini氏は「中国銀行が世界の金価格の決定に参加すれば、この分野での中国政府の政策をもっと透明性の高いものにすることができるだろう」と提案した。

中国が目指す金の価格を人民元で確定することは、ドルで行われている金の売買方法に対する挑戦となる。それに向けたすべての前提条件が、中国にはある。特に、上海取引所には、ガス及び穀物と並んで現在投機対象として最も人気のある銘柄の一つである金を求めて、アジア全域からトレーダーが集まるだろう。

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