ロシア外務省のアレクセイ・メシャコフ次官はこれより前、NATOがロシアとの国境付近で集中的に演習を拡大することで、欧州北東部の情勢が不安定化してしまうと懸念を表していた。
「ロシアは国境付近でのNATO諸国の演習回数が頻繁になったことに深い憂慮の念を抱いている。特に驚きを禁じえないのは、安全保障の観点から見て、我々の大陸のみならず、世界でも最も安定した地域である欧州北東部で、今起きている状況だ。」
モントルー条約は黒海沿岸諸国の軍艦、商船のアピアレンスの制限について、積載量から通行の期限についても厳密に規定したもの。ロシア側が米国によるモントルー条約の侵害を指摘したのはこれが初めてではない。2015年4月、米国は黒海におけるトラクスタン(ミサイル駆逐艦)の通行期限日数を条約の規定を超えて延長している。
Q:ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記は、米国のMDシステムについて、中国とロシアを対象にしたものだと述べました。ロシアと中国は、自国の安全保障に対するこの挑戦に、共同でどのように対応できるでしょうか?
A:この問題で、中国とロシアは、文明的な方法で協力することができます。それは、国際法や国際機関の面で、米国のMDシステムの配備に関して、戦略的に連携し、対抗して行くことです。一方で、攻撃力の強化や、独自のMDシステムを構築するという、軍事的方法もあります。
Q:中国は、日本、韓国、フィリピン経由でアラスカからオーストラリアまでを網羅して中国を取り囲む、米国のMDシステムを克服するために、どのような措置を講じていますか?
A:文明的なアプローチとしては、外交チャンネルや国際機関を介した抗議があります。また、軍事的なアプローチもあります。中国は、自国のMDポテンシャルを急速に高めており、この分野で、米国を越える可能性は十分にあります。