教授は「ウクライナのポロシェンコ大統領への圧力は、自国に秩序を確立しようとする彼のあらゆる試みにもかかわらず、ますます増すだろう』とし、次のように続けているー
「彼の西側の『友人達』が、ウクライナに何の本質的援助も与えないだろう事は、ますます明白になってきている。その代わりに西側諸国は、制裁によってロシアを罰すること、そしてプーチン大統領への非難に力を集中した。
ウクライナのGDPは、今年第一4半期、昨年同時期に比べ17,6%落ち込んだ。今年5月の工業生産も、昨年に比べ2割減少した。インフレ率は60%だ。国は事実上、破産しており、国民が新たに蜂起するリスクがあり、所謂『マイダン-2』がおきる可能性が高まっている。
西側は、状況がそうした進展ぶりを示していることに答え、ロシアへの制裁強化を決めた。これは、非常に皮肉なゲームで、歴史的判決とも言うべきものだ。その結果は厳しいものとなるだろう。
今後、事態がどう進展してゆくかにおいて、鍵を握る役割を演じるのは、2つのファクターだ。ひとつは、ドンバスでの軍事行動に終止符が打たれなくてはならないということであり、第二のファクターは、債務軽減に関し債権者達と合意する必要があるということだ。こうしたファクターは共に、ロシアとも密接に結びついている。
ロシアは論理的には、ウクライナとの対話において、もっと大きな柔軟性を発揮出来たろう。しかし果たして、ロシアがそんなに世話好きであるべきなのかどうか、それは大きな疑問である。」